海外で保育士として働けたらいいな~なんて淡い期待を込めながら
アイルランドにワーキングホリデーで来た当時、
インターネットで調べても、アイルランドの保育士に関する日本語での情報は何もなく、
保育士として働いている人の知り合いやツテなんてもちろんなかったので、
すべての事が手探り状態でした。
(アイルランドで保育士として働いていた日本人はいたのかもしれませんが、
ブログなどで発信している人は当時、私の知る限りいませんでした。)
英語力もままならず、アイルランドで保育士として働くなんて到底無理だと一時はあきらめかけたこともありましたが、
すばらしい縁に恵まれ、たくさんの人に助けていただいて、どうにかアイルランドで保育士として働きはじめられるようにまでこぎつけられた私。
働き始めた当初、
待遇や給料、職場での人間関係などあれこれと日本の保育士との違いを見つけては、
「あ、わたし海外の保育園で働いているんだな」と実感し、嬉しくなったものです。
メリットもデメリットもどちらもありますが、とにかくすべてがとても新鮮でした。
言葉も違えば文化も違うアイルランド。いろいろ違ってあたりまえですが、今回は、私が見つけた保育士の違いについて書きたいと思います。
この記事では
アイルランドと日本の保育士ってどんな風に違うんだろう?
労働環境はいいのかな?
そんな疑問をお持ちの方に、現地保育士の私が自分の体験をもとにお答えします。
これからアイルランドで保育士として働きたい方や海外での保育に興味のある方などのお役に少しでも立てればうれしいです。
服装
どんな仕事着?
日本の保育園ではジャージのズボンにTシャツ、トレーナーなどが一般的ですよね。
アイルランドの保育園では、
上着は、ポロシャツやチュニック型のシャツなど色や形が職場指定の所が多いです。
職員は皆おそろいのものを着ます。(保育園の名前が刺繍されているところもあります)
私の職場も、数年に1回上着の種類を変えます。2枚は園からの支給で、洗い替えで必要な分は自分で購入します。
ズボンは、色は黒指定の園が多く、レギンスや黒のシンプルなズボンなどが一般的です。
ダンズストアやペニーズなどで手ごろな価格で揃います。
エプロンはつけるの?
答え
つけません。
日本の保育園では、キャラクターものや、カラフルでかわいいエプロンをつける保育士が多いですよね。
私も日本の保育園で働いていた頃は、家族に「また新しいの買ったの?」とあきれられるほどたくさんのエプロンを持っていました。
上履きは?
答え
私の園ではありません。
コロナ感染拡大以降、玄関に消毒液の浸してあるマットを敷くようになり、そこで靴の裏を擦ってから保育園に立ち入るようになりましたが、それ以前は特に何もしていませんでした。
土足文化なので仕方がないですが、外で何を踏んだかわからない靴で保育園内を歩き回ることは、やはり私には今でも抵抗があります。
ちなみに、外からの訪問者には靴にビニールのカバーをかけてもらう園もあります。
(小さいシャワーキャップを靴に履くイメージです)
日本の保育園では、いわゆる「バレーシューズ」と呼ばれる白いぺったんこの安い上履きを履いていましたが、
冷えてしもやけができやすく、足裏の魚の目もできやすく、長時間履くものとしては今考えれば最悪のくつでした、、、
髪型
自由です
髪の毛を何色に染めていようと、自由です。
私の同僚には、前髪だけむらさきの人、毛先を赤に染めている人、髪全体がグラデーションの効いたマーメイドカラーの強者もいました。
髪の毛が長いからといって、縛らなくてはいけない決まりもなく、髪の毛をおろしている人もたくさんいます。
(私は長年の癖でスッキリ一つにまとめるほうが落ち着きますが、、、)
タトゥー
OKです
首や腕など小さなものから大きなものまで何かしらのタトゥーが入っている人が多いです。
タトゥーがあるから保育園に就職できないなんてことはありません。
残業、持ち帰り仕事
基本なし
私の園では、クリスマス会の後かたずけ、職員会議や研修会などほんのたまに残業があることもありますが、
年に1,2回あるかないか、あっても比較的短時間で終わります。
会議の後にはテイクアウェイの食事が出たり、その後みんなでレストランに行って食事を食べたりします。
製作物の準備での残業は勤務時間中に子どもを見ながら用意するので、なし。
(休日に、次に行う製作のアイデアをなんとなく考えたり、買い物に行ったついでに保育で使えそうなものを無意識のうちに探したりはしますが、これは保育士の職業病の1つとして考えていて、あくまで趣味の延長上の範囲で行うので持ち帰り仕事にはカウントしていません)
書類の書き込みでの残業も園内で昼寝中などに済ませるので、なし。
人間関係
みんなとてもフレンドリーで和気あいあいとしています。
年齢やいつ働き始めたかに関係なく、世間話や自分のプライベートの事をどんどん話しています。アイルランドの人たちはとにかく話好きで、むしろ沈黙を嫌います。
時には、職員同士で意見がぶつかってピリピリした空気になる時もありますが、皆しっかりと自分の意見を持っているので、解決するまでとことん話し合っています。
とにかくみんな精神的に強いです。
相手の意見が間違っていると思ったら、先輩だろうが園長だろうが関係なく自信をもって自分の意見を伝えています。(言い方を考えつつ冷静に意見を言う人、感情的になる人とさまざまです)
日本人の私は、とりあえずみんなの意見にあわせておけば安心という環境で育ってきたので、自分の意見をはっきり伝えるのは未だに苦手ですが、言い返さないと理不尽なことを押し付けられそうになる事もあるので、少しずつですが自分の意見を言えるようになってきました。
基本的にみんなサバサバしていて、話し合いの後は元通りです。
ちなみに、うわさ話は、アイルランドの職場でもあります。
飲み会、食事会は定期的に行われます。
お酒を飲む事が本当に大好きな人たちです。そして基本アルコールに強い!
服装やメイクへの気合の入れ具合がとにかくすごいです。
真っ赤な口紅にバサッバサのつけまつげは当たり前。化粧が濃くて毎回本当にびっくりします。
一瞬誰だかわからないことも(笑)
服装は大人っぽいドレスやジャンプスーツなどキラキラした派手なパーティードレスを着ます。
日本の保育士はプライベートではめをはずす人はほとんどいないと思いますが、アイルランドではみんな飲んで飲んで飲みまくります。
年度末、送別会、クリスマスパーティー、職員の節目の誕生会、結婚式など、
たくさん飲むことを予想して事前にホテルを予約する準備の入れようです(笑)
給料
時給制です
給料面が一番大きく日本と違うところです。
フルタイムで働く正職員だろうがみんな時給制です。
私の場合は毎週支給されます。
アイルランドでも、保育士の給料は他の職業に比べて低いです。
アイルランドの保育士の時給を円換算して比べたら日本の保育士の時給より高くなりますが、
家賃や物価も相当高いので、結果は日本と似たようなものになると思います。
福利厚生は?
ボーナスなし
私の職場はクリスマスプレゼントという形で経営者から毎年ギフトカードをもらいますが、日本で働いていた頃の夏のボーナスに比べたら雀の涙ほどです。
交通費なし
交通費が出ないのは本当に痛いです。
徒歩で通える範囲で仕事を見つける人もたくさんいます。
車の駐車料金ももちろん自腹です。
私の職場の同僚たちは、クランパーと呼ばれる違法駐車取り締まりの人たちが来ないか日々ドキドキしながら
車を停めています。罰金も高いです。
医療保険なし
各自で保険会社と契約する必要があります。
日本のように国民健康保険的なものはないので、病院にかかると一回60ユーロくらいは診察代で必ず払います。とにかく高額です。
年金なし
各自で払います。
退職金積み立てなし
住宅手当なし
休暇
カレンダーによって毎年若干の違いはありますが、私の職場では
大体20日くらい有給休暇があります。
クリスマス休暇の4~5日、グッドフライデーの1日は保育園が休園になりますが、有給休暇から差し引かれるので実質は15日くらい自分の好きな時期にホリデー申請できます。
金曜と月曜を休みにして定期的に4連休を作る人もいますが、
大体の人は夏の時期に1~2週間まとめて夏休み申請をする人が多いです。
私のように外国人の保育士は国に帰省したり、スペインやポルトガルなどに太陽を求めてホリデーに行く人が多いです。
ヨーロッパ諸国に気軽にたったの数時間で行けるのは、アイルランドに住んでいる良い点です!(現在、コロナ流行中は残念ながら海外旅行が制限されてしまっていますが、、、)
毎年新しいカレンダーが職場に張り出されると、みんな一斉に自分の休みの希望を書き込みます。
- クラス担任は同じ日に一緒に休めず、交代で休みを取る
- 1日2人まで
などの決まりはありますが
毎年、無言の争奪戦です(笑)
ここでは、主任や経験年数の長い人がなんとなく力を発揮します。(笑)
日本で働いていた時は、有給休暇を使い切ったことなんて一度もありませんでした。休むにはそれなりの事情や理由が必要でした。日本の保育業界では残念ながらそれが暗黙の了解のように感じます。(素晴らしい労働環境の園も日本のどこかにはあるのかもしれませんが、、、)
アイルランドに来てからは、むしろ有給休暇は使い切らないといけないので、こんなに休んでいいものかと最初は本当に戸惑いました。
みんなが与えられた権利なので、誰かに気兼ねすることもなく堂々と1週間以上まとまった休みを取りやすいのは本当に素晴らしい事です。
土曜保育なし!
日本の保育園では土曜も交代で出勤していましたが、
アイルランドでは完全土日週休二日制です。
祝日も給料出る!
アイルランドでは、年に数回、月曜が祝日になります。
祝日で保育園が休園の時もその日の分の日給はきちんともらえます。
書類仕事
現在、私の働く保育園ではアプリが導入されているので、書類はすべてアプリを通じて書き込みます。
以前は紙の書類でした。
毎日の書類
出欠記録(登園時間、退園時間、休みの理由)
食事の記録(何をどのくらい食べたか)
おむつ交換記録(排泄物の種類、状態、回数)
昼寝記録(何時から何時まで、どのくらい寝たか)
職員同士の連絡帳(欠席者名とその理由、送迎者の変更の情報の共有、くすり投与情報、電話対応内容など)
掃除のチェックリストにチェックする
たまに書く書類
ケガの報告書
薬の投薬書
ケガの報告書、薬の投薬書の書き方については後日それぞれアップする予定です
毎月1回書く書類
自分の担当の子どもの観察記録を付ける(日本でいう児童表)
子どもの様子を観察し、子どもが何をしているか見たままの事を書く。
観察記録の書き方についても後日アップします
日本の保育園にあって、アイルランドの保育園では書かない書類仕事
日本の保育園で働いていた時は、たくさんの書類があって毎回必死にこなしていたことを覚えています。
アイルランドの保育園では
保護者へのお便り帳なし(連絡事項はすべてお迎え時に口頭で伝えたり、アプリを通じて必要な時だけメッセージを送る)
行事指導計画表なし(そもそも行事がない!!)
クラスだよりなし(たまにアプリを通じて写真を送る程度)
月案、週案、日案なし
(毎週アートなどのテーマを決めてそれに沿って保育は行うが、保育士同士の口頭のみで済ませることが多く、日本のように書類に書き起こすことはない。)
行事準備
なし!!
そもそも行事があまりないです。
あってもクリスマス会、卒園式のみ(大きい子のみ)
日本のように、運動会や発表会前に遅くまで保育園に残業してせっせと準備することはまずありません。
飾りつけはいたってシンプル。お店で買ったものや、子どもたちの作品のみ。
保育士がその行事のために新たに作るということはまずありません。
構成を考えて、壁面作って、大道具、小道具作って、子どもの衣装作って、子どもに教えて、、、
というストレスとプレッシャーが全くないです。
行事がないので、アイルランドの保育園の生活は毎日単調と言えば単調ですが、日本の保育園で働いていたころと比べると精神的にも肉体的にも本当に楽です!
退職
退職したいと思ったら、辞めたいと思う4週間前の告知を園長にするのみです。
理由は皆それぞれ。
給料が今よりいいところを見つけた人、通勤が自宅に近いところを見つけた人、園の考えと意見が合わずに辞めていく人、出身国に帰る人などなど。
勤続1年だろうが10年だろうが関係ないです。
日本のように3月の年度末まで辞めるのを待つということはせず、今の園よりも待遇のいい保育園を見つけたらスパッと4週間後にやめて次の職場ですぐに働き始める人が多いです。
そんな状況なので、残念ながら職員の入れ替えが激しい保育園が本当に多いです。
でも、逆を言えばアイルランドでの保育士の求人は一年を通して比較的多いので、仕事を探すのには有利ということにもなります。
(保護者達の口コミで評判のいい保育園は、職員への待遇もいいようで、辞める人がなかなか出ないので求人も出ない傾向にあります)
日本の保育園では、3月の年度いっぱいまで働き切らないなんてもってのほか。
どんな理由があるにしろ、年度の途中で辞めたら責任感のない保育士として
レッテルを貼られてしまいますよね。
しかも、やめたいと思ったら8月くらいまでに決断して園長に辞めたい旨報告しなければならず、
やめると決めてからも残り半年は走り切らなければいけないかなり厳しい状況。
しかも年の後期のほうが行事がたくさんあって忙しいという現実、、、
あっさりと辞められるアイルランドの仕組みには本当に驚かされました。
休憩時間
子どもの昼寝中に確実に1時間確保されていて、どこで何をしようが自由です。
日本の保育園のように子どもと一緒に給食を食べません。お弁当を持ってきてもいいし
お店にサンドイッチを買いに行ってもいいし、カフェに食べに行ってもいいし、
自宅に帰ってもいいという自由さがあります。
天気のいい日は公園に行って芝生で寝転がっている同僚もいます。
給食は栄養満点でとても良いですが、子どもの食事の介助をしながらのお昼なのでどうしても早食いの癖がついてしまい、食事を楽しむなんて到底無理ですよね。
残念ながら、給食の時間も休憩時間にカウントされている保育園もあるのではないでしょうか。
保護者との会話、関係
保護者との関係にも日本とアイルランドでは違いがあります。
日本では、、、
- 保護者にできるだけプライベートの事には触れられたくないし、話したくない。
- 休日など、スーパーやレストランで会わないように保育園近所などは避ける
保護者と一定の距離を測るのが一般的ではないかと思います。
アイルランドでは、、、
会話がとにかく大好きなアイルランド人。
週末どこに行った、などの会話はもちろん、家族のことなどプライベートなことも気兼ねなく誰にでも話す人が多いです。
保護者からのプレゼント
クリスマスの時期に保護者達から心温まるメッセージカードとともにプレゼントやギフトカードをもらうことが多いです。
ワインやチョコレート、ハンドクリームや化粧品など毎年本当にたくさんのプレゼントをいただきます。
保護者へのケガの報告
日本では、、、
たった少しのすり傷でも欠かさず報告。たとえ子どものミスで転んでもけがをさせて痛い思いをさせて申し訳なかったとあやまる
アイルランドでは、、、
小さなけがは報告しないこともある。
けがの報告はするがけがした状況と対処を伝えるのみ。
大きなケガはケガの報告書を書いて保護者のサインをもらいます。
他の子どもが絡んだケガ(噛まれた、ひっかかれた等)以外は、基本的には謝ることはほとんどないです。
私は癖で謝ってしまいますが、保護者からは「あなたのせいじゃない」と大体言われます。
週末や平日夜にベイビーシッター役(子守り)を頼まれることも
保護者から個人的に頼まれて、保育園終了後の平日や週末の夜の数時間の子どもの面倒を見る人もいます。
なかには、子どもの家に泊まりでの子守りを頼まれることや、旅行に一緒についてきてと頼まれる事もあります。(保護者本人達の結婚式や誕生日パーティーなど、家族親戚、友人が一同参加する飲み会の時など、特別な事情の時です)
保護者との個人的なやり取りは、園では基本的には禁止されているところがほとんどですが、暗黙の了解で行われていることが多いです(笑)
私の職場に限らず、娘の通う保育園、友人の子どもの通ういくつかの保育園の保育士たちを見てみても
結構な確率で子守りを引き受けていることが多いです。
(もちろん自分にも予定があって都合が合わなかったり、提示された金額や時間などの条件が合わないときは断っても問題ありません)
アイルランドでは、子どもが生まれても、夫婦としての大人の時間を大切にする保護者が多いです。
ベイビーシッターにお金を払って子どもを見ていてもらう間に、レストランで数時間ディナーデートを楽しんだり、映画館やコンサートに行ったり、誰かのパーティーに行ったりします。
大体相場は1時間10ユーロ位から引き受けている人が多く、深夜の帰りのタクシー代ももちろん保護者負担です。(兄弟がいる家庭、泊りで頼む時などは相談で値段を決めます)
知らない誰かに自分の子どもを頼むよりも、保育園で毎日かかわってよく慣れている保育士にベイビーシッターを頼む親の気持ちはよくわかります。
子どもの自宅に行って、子どもに夕食を与え、ベッドに寝かしつけるのが主な仕事です。
夕食はあらかじめ保護者が用意したものを温めたりして与えるのが大体ですが、たまにはパスタなど簡単なものを作ってと頼まれることも。(稀です)
お風呂に入れてと頼まれることはあまりないです。
食事、お風呂などはすべて保護者が済ませて、寝かしつけだけ頼まれたり、家に行ったときには子どもはすでに寝ていて、たまに安全確認だけするなんて時もあります。
子どもが寝た後は、テレビを見たり、本を読んだり、ケータイで時間を潰したりして、保護者が帰ってくるのを待ちます。(もちろん子どもの寝ている様子はたまにチェックします)
子どもの様子など、保護者への経過報告はメールでやり取りします。
保育士の子どもに対するアプローチの違い
日本では、、、
保育士は子どもと一緒にあそぶのが一般的
アイルランドでは、、、
基本的に子ども同士で遊ばせるのが一般的
子どもの自主性を尊重します。
あぶないときなどは声かけをします。
保育士は基本は見守ります。
固定のクラス担任
アイルランドでは、自分の担任するクラスは基本的にずっと同じです。
自分は就職した時のクラスの担任でずっと固定で、子どもたちが年齢の変化とともに少しずつ入れ替わっていく感じです。
園の状況によって、園長から担任するクラスを変わるよう指示が出ることもありますし、自分の希望を言えばクラスを変えることも可能ですが、日本のように新年度に合わせて変えるということはあまりなく、変わる時は突然変わります。
日本では毎年3月頃になると、来年度はどこのクラス担任に配置されるのかが発表されてドキドキしますよね。
あの感覚は、アイルランドでは味わえません。(笑)
まとめ
アイルランドと日本の保育士の違いを私が思いつく限り挙げてみました。
記事のほとんどは私の働いている職場、娘の通う保育園、友人の子どもの通う保育園をもとに私なりの解釈で書いています。
「アイルランドの保育園」と書いていますが便宜上そう書いているだけで、同じアイルランドでも地域によって、保育園によって少しずつ違うこともあるかもしれませんことをご了承ください。
まだまだ書きこぼしたこともあるかもしれません。
思い出したら随時付け足していきたいと思います。
アイルランドで保育士として働くにあたって、良い点も悪い点ももちろんあります。
特に給料面や福利厚生面ではお世辞にもいいとは言えませんが、その分日本の保育士時代には味わえなかったストレスフリーな自由さがアイルランドの保育園にはあります。
行事に追われ、書類の提出期限に追われていた日本での保育士時代と比べると
私にとってはアイルランドで保育士として働くのは本当に楽しいです。
土日祝日、休暇は自分の為に100%使えます!!
私自身、小さい子どもの子育てをしながらフルタイムで働いていますが、仕事と子育ての両立面で今のところ何の問題もありません。
(もしも今、日本で年長組の担任になってしまったら、、と考えると本当に恐ろしいです。完璧に退職もしくはパートタイムの勤務を検討すると思います。子育てをしながら年長の担任をしているお母さん保育士たちを心から尊敬します)
アイルランドの保育に興味のある方や、アイルランドで保育士になりたい人のお役にこの記事が少しでもたてたら嬉しいです。
ご質問などありましたらどうぞお気軽にメッセージを送ってください。
私のわかる範囲でお答えさせていただきます。
今回も最後までお読みくださりありがとうございました。
こんにちは。ポストを見ました。
私は今年の6月からワーキングホリデーを利用してアイルランドに来ています。私も2年間ではありますが、日本で保育士として働いていたので、このポストに興味を持ちました。
現在オーペアという形で仕事をしていますが、アイルランドの保育園やプレスクールにも興味があり、働いてみたいという気持ちがあります。保育園で働くにあたって、アイルランドでの保育資格などは必要でしょうか?
なおっくん さん
コメントありがとうございます!
返信が大変遅くなり申し訳ありませんでした。
日本での保育士資格をお持ちのようですので、アイルランドでの保育資格はなくてもアイルランドの保育園やプレスクールで働くことはできます。
実際、私もアイルランドの保育士資格はもっていません。
また、なおっくんさんの最終学歴がアイルランドでどのレベルに相当するのかも、ご確認をお忘れないようお願いします。
保育職は最低でもレベル5を持っている必要があります。
専門学校卒 レベル5
短大卒 レベル6
4大卒 レベル8
大学院卒 レベル9
以下、最終学歴相互サイトのリンクです
https://qsearch.qqi.ie/webpart/search?searchtype=recognitions
私のように日本の保育士資格を使う場合、
DCEDIYという組織で日本の保育士資格がアイルランドの保育士資格に相当すると認定してもらう必要があります。
最低2~3週間、審査に時間がかかりますが、書類を揃えて送るだけなので比較的簡単です。
●申請用紙(DCEDIYのサイトからダウンロードできます)
●保育士資格証明書、幼稚園教諭免許状のコピー(英訳があると尚可)
●成績証明書(英訳)
●実習証明書(英訳)
●前職場からの紹介状(園のロゴ入りレターに園長の署名、園のハンコウを押してもらうのをお忘れなく!)
仕事に対する姿勢、何歳児を担当していたか、活動内容などを園長に英語で書いてもらいます。
以下DCEDIYのサイトのリンクです。
ご自分でもどうぞご確認をお願いいたします。
https://www.gov.ie/en/service/000073-recognition-of-an-early-years-qualification/
あとは、現在オーペアをされているとのことですので、雇い主の家族の方にも紹介状(レファレンスレター)を書いてもらうこともオススメします。
面接の際、2通レファレンスレターを求められることが多いです。
以上です。
またわからないことがありましたらお気軽にお知らせください!
はじめまして
ポストを見てコメントさせていただきました
現在ワーキングホリデーでアイルランドに滞在中でこれから仕事を探そうと考えております
日本では7年間保育士をしており、アフタースクールやチャイルドケアーの仕事に就きたいと思っています
アイルランドへは免許を持ってきていないのですが、免許がなくても働くことは可能でしょうか?
必要書類を集める場合前職場や、日本に住む家族の協力が必要なので日本の保育士資格を活用するかを悩んでいます
もちろん英語力が必須なことは心得ておりますが、私の英語力は本当に拙いものです
英語力が低くても主担任ではなく、サブ保育士のような形で雇ってもらえる可能性はあるでしょうか?
しほさん
コメントありがとうございます!
最近アイルランドにも日本人保育士が少しづつ増えてきているようで、とっても嬉しいです。
さて、ご質問に1つずつお答えさせていただきます。
まず、アイルランドに免許を持ってきていなくても働くことが可能かどうか?ですが、
答えは不可能です。
オーペア、ベビーシッターとして各家庭の保護者と個人的に契約を結ぶ場合を除き、
アフタースクールやクレッシュなどの保育施設で働こうとする場合は、
絶対に日本の保育士資格と最終学歴を証明する必要があります。
もしくは、アイルランドの保育士資格を持っていることが必須です。
しほさんのワーホリの残り滞在期間があとどのくらい残されているかにもよりますが、
クレッシュで働こうとお考えでしたら、今すぐにでも書類を揃え始めることを強くお勧めします。
運よく仕事がゲットできたら、2年目は学生ビザで滞在を延長するなんてことも可能かもしれません。
残り滞在期間と、申請における労力がはたして割に合うのかを比較して、申請の価値があるのかを今一度お考えいただくことをお勧めします。
2つ目のご質問の、英語力が低くてもサブ保育士のような形で雇ってもらえる可能性はあるか?
ですが、
残念ながら、大体の職場は主担任で即戦力になる人を探していて、日本のように保育補助という形では募集をかけていないのが現実です。
ただ、しほさんは日本で7年間保育士をされていたとのことですので、主担任で自信を持って応募してください。
経験が豊富なのは本当に武器です!英単語が多少わからなくても、聞いたり調べたりしながらなんとなくわかってきます。
私がまさにそうでした。
職場に入ってしまったらこっちのもんです(笑)
英語力は後からついてきます!!
頑張ってください!
他にもご質問などありましたら、お気軽にお知らせください!
また、もしもご希望でしたら現場ですぐに使える手遊びや遊びネタ、書類関係、年齢別の1日の保育の流れやその時々で必要な声掛け練習など、
知りたいことのトピックに合わせて週末にミートアップやセミナーのような形で直接お教えすることも可能ですので、
ご興味がおありでしたらぜひお気軽にメッセージください。
ちなみに私のアイリッシュの夫は教師経験があり、CVの書き方や面接の練習などもご希望だったら一緒にできると思います。
以上です。
長くなってしまい申し訳ありません。
頑張ってください!